株式会社R.E.A.D.

  • PHOTO by Kosuke Ino
  • PHOTO by DAICI ANO
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  • DESIGNED by R.E.A.D.
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  • DESIGNED by R.E.A.D.
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  • PHOTO by Toyokura Gumi Co., Ltd.

THE TERRACE SAIGAWA

THE TERRACE SAIGAWA

小さな公共空間が繋ぐ犀川沿いの集合住宅

金沢駅からも近く武家屋敷跡地からも歩ける犀川神社の隣地の敷地での全9室の小規模な集合住宅の計画である。建築主はこの場所にあった実家で生まれ育ち、東京で不動産を営む夫妻。

建物の配置において、敷地東側にかつて通り抜けができた路地を復元し、地域の方々が自由に敷地内を通り抜け、裏の街区から川に出られるようにした。前面道路側には、駐車場台数を最低限とする代わりに小さなポケットパークを敷地内に設け、川に向いたベンチを設け、地域住民や歩行者のための休息の場を設けた。

犀川に面したガラス張りの1階共用ラウンジは、地元の作家の個展等を開催するギャラリー空間としても機能する設えとしている。また屋上も共用として入居者や地域住民に開放した。夏には犀川の花火大会を眺めることもできる。入居開始後、共用ラウンジは作家の新作発表の場として既に活用され、また花火大会の日には地元のコミュニティと連携してキッチンカーを呼ぶ企画も持ち上がっている。

景観への配慮として、犀川沿いの南立面に国産スギ材の縦格子を設置することで、近隣の武家屋敷などの街並みとの調和を現代的に表現した。縦格子は、1階から上階に行くほど透明性が増し、プライバシーの確保と犀川への開放的な眺望の両側面をグラデーショナルに実現させている。縦格子を下からほのかな光でライトアップすることで、犀川沿いの立面に秩序を与えると同時に、建築自体が行灯となり川筋の夜間景観に彩りを添えることを意図した。

建築には人・コミュニティ・街といった関係性を繋ぎ、次の世代に受け渡す力があると私は考えている。今回の建築が金沢の街づくりや地元のコミュニティに少しでも貢献できることを願っている。